海外のお客様事例

秀月の人形は、国内外問わず、多くのお客様や企業の方々にご注文・ご購入いただいております。
海外の企業やお客様とのお取引事例の一部をご紹介いたします。

ご相談は、お問い合わせフォームより承っております。

オーストリア・ウィーンへと旅立つ兜を制作いたしました。

現地へお仕事で向かわれる方が、ウィーンの伯爵へ贈り物としてご依頼くださったものです。

伯爵のお顔を拝見したことがあったため、その方の印象を思い浮かべながら仕上げました。

スーツケースに収まるサイズでありながら、決して妥協せず制作いたしました。

大きさは「五号」と呼ばれるもので、兜鉢だけで手のひらに乗る大きさですが、鉄板を一枚一枚矧ぎ合わせた合せ鉢を使用しています。

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兜の頂点にある八万座(はちまんざ)は、美しい金鍍金が施され、兜鉢の美しい黒とで双方が引き立ちます。

内張りには紺地に小桜文様という、開運招福、五穀豊穣、繁栄を願う縁起の良い伝統文様を施しています。秀月では昔から、こうした伝統模様を見えない部分に込める“職人の粋”を大切にしています。

小札(こざね)は、極細の5ミリのも及ばない数ミリピッチの山が連なり、小さいと言えどきちんと三段の錣(しころ)で、紺糸縅に耳糸を赤として見た目にも引き締めてあります。

この細い縅が綺麗に仕上がり、自然に糸が伸びている光景はとても美しいものです。

眉庇(まびさし)は金を使用し細かい模様が刻み込まれており、そこに覆輪を巻いています。

鍬形は台輪・鍬形共に真鍮製で金鍍金を施し、コンパクトながらもウィーンで存在を大きく魅せる様にと、大鍬形に近い形状の鍬形を使用しました。

忍び緒は多色の総角(あげまき)で結び、袱紗(ふくさ)には高貴な古代紫を使用しています。

ウィーンといえば伝統もあり美しい街。
日本人らしく控えめながらも誇り高く、日本の職人の心意気を込めて制作いたしました。


上記で制作させていただいた兜は長い旅を終え、オーストリア・ウィーンにあるアルトシュテッテン城に到着。無事、伯爵の元にお届けすることができました。

嬉しそうに、喜んでいただくことができました。

城内のプライベートエリアを抜けると、フランツ・ヨーゼフやフランツ1世、メキシコ皇帝マキシミリアン、そしてハプスブルク家一族の肖像画といった歴史的な肖像画が並ぶ廊下と螺旋階段が続きます。

いくつものサロンを通り抜け、一番奥の「レッドサロン」と呼ばれる広間へ。

その棚には、昨年お贈りした「伊達政宗公」の兜が誇らしげに飾られており、伯爵は昨年の兜についても深い関心を持って武将のことを調べてくださったそうです。

その隣に今回の新たな兜も並べ、とても喜んでくださったとの報告をいただきました。


当工房で制作した兜が海を越え、イギリス・ロイヤルアスコットへ渡りました。

ロイヤルアスコットは、6月第3週にイギリス王室が主催する由緒ある競馬イベントです。

1711年、アン女王がアスコット競馬場を開設して以来、イギリスの夏の社交界を代表する伝統行事として続いており、現在も国王陛下自らがウィンザー城から馬車で来場される華やかなイベントとして知られています。

この由緒ある場に、貴族文化研究家の青山櫻さんを通じて、私の兜をお持ちいただく機会をいただきました。

今回制作した兜は、スーツケースに収まるサイズに合わせた小ぶりな仕様で、派手さを抑えた上品な佇まいに仕上げました。

兜鉢には高品質な阿古陀形鉢を使用し、小札は黒小札とし縅は紺に赤糸縅を施しました。ユニオンジャックをさりげなくイメージした配色です。

吹き返しには金の蝶と牡丹の飾金具をあしらい、鍬形は木彫金箔押龍頭。忍緒(おびお)は黒と赤の組み紐で仕立て、袱紗(ふくさ)は高貴な古代紫でまとめています。

青山さんからは「組み立て方を指南していると、隣の紳士から『それは美しいね』と声をかけられました」との嬉しいご報告もいただきました。


北米レクサス本社から、特注レクサスモデルの着用兜のご注文です。

何年か前より電通さんを通してご注文をいただき、制作しております。

電通さんより「秀月さんは兜を制作しているとの事で制作をお願いさせていただきたいのですが、その前に先ず工房に伺ってお打ち合わせをお願いでますでしょうか」
という事から始まったのがきっかけです。

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担当者の方がこちらのブログをご覧になられており、実際に創っているという事が分かりご連絡いただきました。

後日、東京の電通本社から担当の方が遥々お見えになりました。

北米レクサス本社での上級顧客向けの着用兜で「より本格的な兜を・・・」という事で小札の色や縅の色・忍緒の色や金具や金具の色までを細かく打ち合わせです。

日本らしさを出したいとの事と龍頭(りゅうず)は兜と言えば龍頭というのが基本となるので、必ず付けて欲しいと。

こちらの龍頭は木彫金箔押龍頭(きぼりきんぱくおしりゅうず)といって、木彫りの龍に金箔が押され、手には水晶玉を持つという昔ながらの龍頭です。

「せっかくならレクサスロゴを付けましょうか?」と言いましたら
「それ面白いですね。けど先方はあくまで昔からの日本のTHE兜を望まれていますので」と

もちろん兜櫃(かぶとびつ)付。

兜鉢は、十八間の鉄片を一枚一枚丁寧に矧ぎ合わせ、全体に星というピンを植え装飾し造り上げられた本格的な兜鉢。

前後に銀色の部分があるのですが、これは前後二か所ですので二方白と呼び、上から下に伸びる矢印の様なものは篠垂れと呼びます。

兜の頭上先端は、神が宿る場所とも言われる八万座で、これも金属で重量感のあるものにしてあります。

忍緒(しのびお)は、簡単に言うと兜を被り顎に縛る紐。

両側に結びを付けた無双結びとし、色は昔ながらのサビ朱(黄色ではありません)に。

小札(こざね)は金小札とし縅色は日本らしく赤と白にしてあります。

より高価にという事で、各所に真鍮や純金鍍金・金箔押しを施した北米レクサル特注モデルです。


海を越え遠くイギリス カーナーヴォン伯爵の元へ。

カーナーヴォン伯爵家は、日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、創設時期は1793年で歴史もあり由緒ある代々続く家系で、古代エジプトのファラオ・ツタンカーメンの王墓発掘の資金提供者として知られます。

カーナーヴォン伯爵家の邸宅は、17世紀に建てられたハンプシャー州のハイクレア城で、ここはテレビドラマ『ダウントン・アビー』の撮影に用いられたそうです。

今回とあるご縁から、日本の歴史ある伝統文化(伝統工芸)を実際にご覧いただきたいとの事で制作させていただきました。


徳川家康公の兜が、海を渡りザルツブルグのマルクス=ハプスブルク=ロートリンゲン大公の元へと嫁ぎました。

シーとフランツ=ヨーゼフが出会い、その後も夏の離宮として愛したカイザーヴィラで、そこに今住まわれるマルクス=ハプスブルク=ロートリンゲン大公。
大公は、エリザベートとフランツ=ヨーゼフの曾孫に当たるお方です。

お城の中は豪華で、美しいだけでなく、エリザベートの書斎、フランツ=ヨーゼフが食堂に通った秘密の通路など、人間らしいお2人がまだそこに息づいている場所。

ここにご家族一家がお住まいですが、お城の一部を子供のための音楽学校にされていたり、コンサートをされたりと、いまは市民に開かれたお城だそうです。

大公殿下は、とても知的な方で一族の歴史はもちろん、英国やその他の王室のこと、日本の文化にも大変興味をもたれているという事で私が制作しお渡しいたしました。


アフリカへ嫁いだ、K様の豪華七段飾り十五人揃のお雛様。
K様よりお礼のお手紙が届きましたのでご紹介します。

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アメリカ ニューヨーク州にお住いのB様へ、徳川家康公の着用鎧をご用意させていただきました。

他にも鯉のぼり薫風の舞鯉「風舞い」もご用意させていただきました。


カナダ トロントにお住いのM様に、美しい徳川家康公の兜飾りをご用意させていただきました。