こんにちは、人形の秀月 十七代目です。
茨城県龍ケ崎市のH様よろお雛様のお顔の修理と雪洞の修理を承りました。

まずお雛様は、お孫さんがペンで落書きをされてしまったそうで。
なかなか激しい落書きですが、傷や欠けが無かったのは不幸中の幸いで、この状態で傷や欠けの修繕もするとなると、あまりお勧めできない金額になってしまいますので。
落書きの場合は一旦お顔の表面(お化粧)を綺麗に落とすのですが、場合によっては眉毛等も落としてしまう事となります。
H様の場合ですと、落書きが眉毛にもまつ毛にも唇、髪の毛の生え際にも掛かってしまっておりますので、全てを綺麗におとして改めて面相書きとなります。
こうした場合、全て手描きですので以前と全く同じ表情にする事はまず不可能で、若干変わってきてしまう事をご了承いただかなければなりません。
なるべく似せる様にはするのですが・・・機械で描く訳ではございませので。
また、髪の毛が付けられている状態での仕事となりますので、難しさが増していきます。
これが修繕の難しいところで、技云々だけでは収まりませんし、他の部分とも色を合わせていかねばなりませんので手間は数倍かかりますので。
そうして修繕が完了したお顔がこちら。

綺麗なお顔に戻りました。
晴れやかなお顔で、少し古風にキリっとした表情の綺麗なお顔ですね。

もともとが良いお顔でしたので、修繕しても特徴のある良いお顔立ちとなります。
そしてもうひとつは雪洞です。

こちらは雪洞の「ホヤ」となりますが、同じ様に落書きされてしまったとの事で。
こちらも骨組み等が折れていなかったので良かったのですが、折れてしまっているとやはりあまりお勧めできない金額になってしまいますので。
雪洞のホヤですが、こちらも落書きされている部分のみを張り替えても、他の部分と色の違いがでてしまいますので、総張替えが基本です。
この場合も、絵柄は全て手描きですので全く同じ絵柄にする事はほぼ不可能となりますので。
安価なプリントであれば別かもしれませんが、こちらの絵柄も手描きですし、プリントではあまりに味気がないものになってしまい、いかいも安価なプリントという物になってしまうので、事前にH様に絵柄の写真をお送りし、お選びいただいて描いていきます。
そして完成したホヤがこちら。

手描きの紅梅白梅です。
もともとがそれほど大きな雪洞では無い為に、ホヤも小さ目ですので、大きさと形、雰囲気に合った紅梅白梅を描いていきます。

とても上品に可愛らしく仕上がりました。
柔らかい画風がいかにも手描きで良い感じですね。
これが手描きの良さで、手仕事の良さでもあり、なんでもかんでも左右対称でカチッとした固い絵とは異なり、いわゆる「あじ」というもので絵も生きてくれば雪洞自体も生きてくる訳です。
これで優しい灯りがポッと灯されれば、なんとも優しく春らしい景色が生まれ、お飾りもより映えますね。
ほんの少し描かれている紅梅がとても可愛らしくて。
こうした事も、描く人のセンスですから。
こうして無事に修繕も完了し納めさせていただきました。
H様この度は、誠にありがとうございました。
どうぞこれからも末永くお飾りくださいね。
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本日も多くのご来店ご成約、誠にありがとうございました。
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