こちらの写真は
兜の吹き返しの部分。
(類似品にご注意ください)
黒い合皮の部分を覆っているのが
金の覆輪(ふくりん)というものですが
伸ばす事から取り付けまでの作業全てを
昔ながらの手仕事で地味に行われております。
巻いた状態で入荷されるので
先ずそれを真っ直ぐに伸ばすのですが
この時の力加減で後々の仕事も変わってきます。
ただ伸ばせばいい
ただ取り付ければいい
これでは単なる作業でしかないので。
するのは
仕事というもの。
伸び具合の固さ等を指先で感じながら
角の切り込みの入れ方や折り方や方向まで
その時の具合を感じ取りながら微妙に調整するもの。
見た目では分かりづらい事であったり
それは見えない部分であったりもしたり。
たとえ
それが見た目には分からない部分だとしても
不思議と感じ取れるものであったりするものです。
そこに
作業と仕事の違いが現れ
価値の差が出るものだと感じます。
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