浜松市天竜区のT様は秀月オリジナルの上品に美しい羽子板飾り

こんにちは、人形の秀月 十七代目です。

浜松市天竜区のT様より、掛川市にお住いの可愛いお孫さんへと秀月オリジナルの上品に美しい羽子板飾りをお選びいただきました。

T様は、お嬢様の立派な七段飾りのお雛様も秀月でお選びいただいているお得意様。

この度、そのお嬢様がお子さんをお生まれになったとの事で、お母様が「私が秀月さんにこだわりがあるから」とご来店お選びくださいました。

本当にありがたい事で、こうした方々に秀月は支えられております。

実はT様、事前に下見に来られていて、今回お嬢様をお連れし皆さんでご来店くださいました。

お選びいただいいた羽子板は、昔ながらの伝統的な手作りの押絵羽子板で、紫のお袖を用いた上品に美しい羽子板飾り。

左のお袖には、藍の有松絞りを使用し上品に。

有松絞りとは、愛知県名古屋市緑区の有松・鳴海地域を中心に生産される絞り染めの織物で、江戸時代に誕生して以降、日本国内における絞り製品の大半を生産しており、1975年(昭和50年)9月4日、愛知県初の国の伝統工芸品に指定されました。

もう片袖には紫に色とりどりの桜等の刺繍を施し美しく。

そのお袖に動きを付け、片袖をを腕に掛け柄を見せるという写真館等でも行うお馴染みのお袖の見せ方で、より立体的に仕上げられている立体振袖。

こちらは特許製法となっております。

お顔は昔ながらのこちらも伝統の手描きの美人顔で、羽子板の大きさ等に合わせ表情も変えますので、この子は美人顔で。

襟や袖口の合わせ等もしっかり創り込まれ、少し見える帯にも豪華な金襴を使用しております。

それぞれの色を見て、羽子板自身(衣装)が引き立つ様にと仕上げられており、それは人間のお着物と同じですね。

こたらはガラスケース入りとなりますが、背景はシンプルに艶消しの金一色とすることで、より羽子板を引き立てます。

向って右下には、お子様が「丸く円満に育ってほしい」という願いや、長い糸から作られることから「良縁を結ぶ」「魔除け」等といったお子様の幸せな将来を願うといった複数の意味を持ち、古くから女の子の魔除けや、お守りとして飾られる可愛らしい毬もお付けしております。

こうしてご覧いただくと、羽子板自身が引き立っている事がお分かりいただけると思います。

これはお雛様の屏風と同じで、背景に過剰な装飾を施せば最初に目につくのが屏風ですのでパッと見は派手に見えるかもしれませんが、落ち着いてよくご覧いただくとお人形よりも背景(屏風)の方が豪華で、肝心なお人形は・・・などという事もよくあるやり方ですね。

背景(屏風)はあくまでお人形を引き立てるものですので、お人形よりも勝ってしまっていては意味がありませんから。

こうした事は製造元だからこそ分かる事で、それはお飾りの基本であり、秀月は代々そうした事も受け継いでおりますので。

そして、言われなければ気付かない様な所にもひと手間、ふた手間、それ以上を掛け、それが当たり前の事であり、それが職人の「粋」というものであり、さりげなく「実は、これは手が掛かっていてさすが綺麗・・・」等と思わせる様な「ものづくり」は、日本の職人が黙々と汗水流しながら心を込めて制作するものです。

そして、初めてそこに価値が生まれその価値をお伝えするのが専門店の務めですが、これも創る側(製造)の職人ですから分かる事で、生み出す苦労と創る苦労があり、そうした苦労を知らないところは逆に一生懸命価値を下げ安価に売る様になりますので、それには仕入れ値を叩いて職人を泣かしたり、もしくは某国製の物を・・・となる訳です。

「日本の伝統って、これでいいのだろうか・・・」と常々思います。

私も叩かれるのは散々経験してきましたが、こういう仕事は機械仕事ではありませんし、それを知った上でなかには「半値にしろ」などと言う強引な業者もいましたが・・・

T様は、お嬢様の時から秀月を御贔屓にしてくださり、今回も「私が秀月さんてこだわっているから」と嬉しいお言葉までいただき、仕事冥利に尽きますね。

本当にありがたい事です。

T様この度も、秀月オリジナルの羽子板飾りをお選びいただき、誠にありがとうございました。

可愛いお孫さんをしっかりとお護りいたしますので。

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十七代目 人形の秀月は皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。

伝えたい日本の心 美しい伝統
創業400年 節句人形 製造元
人形師 甲冑師 十七代目 人形の秀月

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