大阪府堺市のI様は、スイスの可愛いお孫さんへ秀月オリジナルの可愛い高級収納三段飾りのお雛様

こんにちは、人形の秀月 十七代目です。

大阪府堺市のI様はご来店いただき、スイスにお住いの可愛いお孫さんへと、秀月オリジナルの可愛い高級収納三段飾りのお雛様をお選びいただきました。

I様は最初、ホームページやブログをご覧になり、メールにてお問い合わせいただいたのが始まりです。

特にブログは、今年の6月までfc2で更新していた旧ブログも含め、よくご覧いただいており、とても熱心に勉強されておりました。

ブログでは、私のプライベートな事もちょくちょく載せており、時には業界の裏話をこっそりと、私はこういう人物ですという事を知っていただく事も含め、緩く10年以上書き綴っておりますので、かなりのボリュームとなっております。

そうした事をご覧になり、お気に召され「秀月さんの・・・」と言って、遠方からでもお越しになられるお客様が多いというのも本当に有難い事です。

I様は、息子さんがスイス人の奥様とスイスで時計技師をされており、腕時計を全てオーダーメイドで歯車一つから全て一から制作される方で、私と同じ職人気質の方。

スイスで工房を構え、少しずつ制作販売をされているとのことで、私自身も時計が好きですしスイスは小さな頃から好きですし、時計技師という仕事にも興味津々でして。

スイスという時計の本場で著名な方の元で修行され、工房を構えるのですから並大抵の事ではありませんね。

そして今年、お子さんがお生まれになったとの事で。

お選びいただいたのは、収納タイプですが三段飾りとなっており、写真では木目に見えますが、実は薄っすらと艶消しのピンク塗装で保護されており、とても可愛らしくも高級なお雛様です。

殿のお着物は紺地に波模様と桜の刺繍で若々しく。

姫は赤を基調とし、同じ様に桜の刺繍で可愛らしくも上品に。

殿は黒系のお着物ですとグッと大人になりますが、紺系ですので凛々しくいかにも若殿らしい雰囲気を持たせる様にと、お顔もその様にしてあります。

姫は、赤いお着物が光で反射し薄っすらと頬が赤く染まる様にと、お化粧と角度も微調整をしながら。

さりげなくプロのテクニック。

背景となる屏風には、日本の伝統の吉祥文様である雪輪に桜の刺繍と描かれ、可愛らしく二人を引き立てる様に。

最近の屏風というのは、デザイン性が高い物がありますが、あくまで二人を引き立てる役割という事をブレない様にし、お飾り全体のバランスをも整えていきます。

こちらのお飾りには三人官女も居ますので賑やかですね。

展示ですので何も持たせてありませんが、実際には関東風に向かって右から長柄の銚子(ながえのちょうし)・真ん中が三方(さんぽう)・左側が加えの提子(くわえのちょうし)を持たせます。

この時、京風ですと真ん中が嶋台(しまだい)となります。

ちなみに三人官女とはお内裏様の身の回りのお世話をする人たちで、真ん中の人は既婚者ですので眉が無くお歯黒をしている訳です。

こうして、お雛様のお飾りにはひとつひとつに意味があり、そうした物語を聞かせてあげるとお子さんとの絆も深まり情緒豊かになり、その時の記憶は残り「あの時こういうお話しをしてくれた」とな思い出として続いていきますので。

小さなお子さんですと、三人官女まで居ると間違いなく喜ばれますね。

お道具類はお飾りの雰囲気に合わせ可愛らしく赤塗とし、舞桜を散りばめより女の子らしく。

左から御籠(おかご)・重箱・御所車が並び、以前は牛車といって牛が引いていましたが、近頃では牛を作る職人さんも居なくなりつつあり、かといって松坂牛や米沢牛・神戸牛といったブランド牛で、横綱のまわしを付けた牛を使ってしまうのはある意味面白いかもしれませんが、ちょっと違いますし・・・という事で御所車。

こうして笑い話しに変えてお子さんにしてあげるのも親御さんのセンスですので。

御所車に揺られ、ゆっくりと嫁ぎ先へと向かい、両脇には桜橘で優しい春の装いです。

お飾りにはしっかりと物語があるんですね。

そして、お飾り台正面には屏風と同じ日本の伝統の吉祥紋である雪輪を配し、同じ様に桜の刺繍と絵で全体の統一感を持たせ、可愛らしくも上品に仕上げられております。

こちらのお飾りの大きさは間口が約70cm程となり、全てはトータルバランスですので、ひとつでも損なう事なく揃え整える事で完成度が高まり、70cmの中にひとつの物語が完成しますので。

スイスのお宅でも日本のお雛様として、周りの方々にもご覧いただきお喜びいただける様、私が責任を持ってご用意し、きっちりと梱包してスイスへお送りいたします。

I様この度は、遠い所お越しいただきありがとうございました。

遠いスイスでも可愛いお子様・お孫様をしっかりと御守りいたしますので。

私もいつかスイスにと思っておりますので、自分的にはアルプスの山をヤギを追いかけて走り回るペーターかと思っていましたが、どうやら性格的におんじになりそうです。

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十七代目 人形の秀月は皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。

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