シックで少し大人なお雛様

こんにちは、人形の秀月 十七代目です。

時にはこうしたシックなお雛様も。

一般的には金箔や明るい模様の多い屏風ですが、あえてシックに錫箔(すずはく)を使用した屏風で仕上げたお飾りも。

実は、以前から秀月では毎年お飾りされており、嫁ぎ先が決まっていくお飾りです。

単純に錫箔(すずはく)だけですと面白みがありませんので、一本縦にラインを入れ桜の花が描かれております。

これだけで屏風の表情はガラリと変わってきますので、シックな中にどこか可愛らしさもでてきますね。

そこで、お人形は何を合わせようとなる訳ですが、ここで色鮮やかなお雛様を持ってくるとせっかくのお飾り全体の雰囲気が崩れてしまいます。

という事でお衣裳には、後でご説明いたしますが、お飾りの雰囲気を作るべく黒地を使用する訳ですが、ただの黒地ではございません。

そして、お袖には屏風と同じ桜の花を配し、統一感を持たせて。

もちろん、お花やお道具類も合わせ仕上げられておりますので。

そうすると・・・

お顔もグッと締まり表情も出てきて、生き生きとしてきます。

パッと見は「黒いお雛様」と言われてしまう事がありますが、実は黒ではないんです。

ご覧いただくとお分かりいただけますが、先にお伝えしました様に黒地の中に艶の入った柄がきちんと入っており、光の加減でキラリと映えてきますので。

全体的には落ち着いた雰囲気になりますが、錫(すず)という素材と黒地を生かしたコーディネートがお分かりになる方におススメです。

ちなみに、お飾り台は銀のメタリックが入っておりますので、お花やお道具や灯りも付きますので、思いのほか明るい存在感があります。

個性は強いですが、こうしたお飾りを生かせるお家やセンスがあれば、決まった時には何よりもセンスの良いお飾りとなる事でしょう。

個性がありピンポイントのお飾りとなりますので、お客様のセンスも試されるかもしれませんが。。。

こうしてシックで少し大人の雰囲気を醸し出すお飾りですが、お子様が大きくなられた時にもセンス良く、そして末永くお飾りいただければと思います。

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人形師・甲冑師 十七代目 人形の秀月

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