初節句で失敗しない雛人形・五月人形の選び方

こんにちは、人形の秀月 十七代目です。

初節句で失敗しない為の雛人形・五月人形の選び方について少々。

(怒り顔)

仕丁:「三人上戸(じょうご)」とも呼ばれ、怒り顔、泣き顔、笑い顔の三つの表情を持ち、人生の喜怒哀楽や、庶民が宮廷で働く様を表し、いわば雑用係で身分は最も低い位。

既にお雛様をお選びいただいたり、下見に来られるお客様も増えてまいりました。

多くのお客様は、いろいろな店舗に足を運ばれたり、ネットショップ等で探される方が多いかと思います。

先ず、その時お雛様選び・五月人形選びの第一歩として、最重要視すべきはお店選びです。

これはお人形選びよりも重要な事です。

「でも、どうやってお店を選べばいいの?」となってくるかと思いますが、これを見定める方法がいくつかあり、先ずは忌み言葉(いみことば)を使用するお店。

忌み言葉(いみことば)とは、慶事や弔事で縁起が悪いという理由から、使用することがタブーとされている言葉を忌み言葉(いみことば)と言います。

商売でいうと例えば・・・値引く・引く・割り引く・まける・赤字や赤字表記など・・・

当たり前の様にお客様との会話で平気で使っている販売員もいますが、当店にご来店されたお客様からは「あの店は、せっかくのお祝いなのにやたら値引くとか言って買わそうとしてね。なんだか縁起が悪い気がしてしちゃって・・・うちの孫(子供)の価値はそんなものなのかって思っちゃいますよね。ほんと失礼しちゃってね」とおっしゃってご来店されるお客様が増えてきています。

なかには「うちの孫はそんな安物扱いされる様な子じゃねぇ!って怒ってきただよ。あんな店には二度と行かん!」とご立腹されてご来店される御祖父母様もいらっしゃるほど。

私どもは縁起を担ぐ仕事でもあり、お客様はそれだけお子さんのお祝いの為に幸せを願って嬉しい気持ちでご来店されるのに、売る事だけが目的で何とかお得感を出して買わせようとする姿勢は、いかがなものかと思います。

そしてよくある赤字表記も「せっかくのお祝いに赤字の商品なんて縁起が悪い!」とおっしゃるお客様も方も実は少なくありません。

お祝いものですので、特にご商売をされていたり、そうした事をご存知の方は、損得ではなく縁起が悪い事自体を避けられますから。

残念な事に、それだけ業界の販売に携わる人間が単に物を売る事だけで、お客様が何を求めてお雛様や五月人形等をご購入されるかという肝心の中身の部分を考える事が無くなってしまっています。

また、お店や販売員も完成品を仕入れるだけですと、お雛様や五月人形が完成するまでにどれほど多くの人が関わり一生懸命制作しているか、また表面的な仕事しか知らない為にネット等で見かけた言葉を並べて話すだけで説明ではありませんので、結果的にそのお店や販売員の質が下がってきてしまっているという証拠です。

「お顔が可愛いですよ」「収納は便利ですよ」・・・この程度は言われなくともお分かりになると思いますから。

結局、お客様が納得できるだけの説明が出来ませんから、手っ取り早く一番効果的な値引きだったり黒字表記から赤字表記する事でお得感がある様に見せてくる訳です。

もともとその値引いた金額や赤字表記された金額が、その物本来の価格というのもザラですから。

そうする事で結果的にお客様に不信感を与え、さらには「この作者の人形は、値引きして販売される程度の人形なんだ」と作家さん自体の価値も下げてしまいます。

そうして価値を下げていき、だんだんと選ばれなくなってしまったら、また次の作家さんを探すか架空の人物を創り上げ、もしくは素人に作らせ、素人ならまだ良い方で「某国で・・・」といった事もあり、結果的に人形業界全体の価値や伝統行事やしきたりや習わしを忘れさせ、価値さえも下げてしまっているのが現状です。

私自身、婚礼業界にもおりましたので、上記の様な言葉を使用したり、例えば「仏滅に挙式をすれば半額」等と、金額ばかりにこだわり縁起や価値を下げてしまう様なものなら、キャンセルどころか大クレームにもなった事を実際に見てきましたので、お祝い(縁起)に関する仕事であれば、こうした必要最低限のマナーは守っていただきたいと思います。

そして、職人(人形師・甲冑師)として、人形の制作に携わっておりますので、そうした仕事に携わる方々の顔を知り、その苦労を知っているので容易く「値引く」とか「安くします」等と軽々しく口にする事は私にはとても出来ませんし、それよりもそのお人形の価値をきちんとお客様にお伝えし、ご納得してお選びいただく事の方が大切だと私は思います。

御両親、またはお子さんが一生懸命作った作品を、「安くしときますよ・値引きしますよ」などと簡単に言えますか?という事です。

それが簡単に出来るという事は、そのお店や販売員が仕事を知らないか、どこからか仕入れた物をあらかじめ高値を付けて・・・というやり方かかもしれませんが、それはその会社のスタイルだとしたら残念ですね。

「今お買い上げいただけるなら値引きしますよ。安くしときますよ」等といった言葉を口にしたり表記したりしているお店は、ただ流行り物を集めて他店より安くノルマ達成の為に売る事だけが目的で、仕事を知らないから安さでお客様を足止めするという、本当の専門店ではないと思っていただいて間違いないでしょう。

それが専門店と呼ぶのであれば、秀月はなんと呼べばよいのやらです。

そうした売り方をし続け閉店・廃業してしまったお店も多く、話しによるとそうした商品はと別の会社へ流れ、そこからまた同じ様な会社へ流れたと聞きますが・・・言葉は悪いですがいわゆる倒産品(ばった品)・売れ残り品で、きっと破格な安さだけで売られるのでしょう。

(泣き顔)


そうした事から、値引きや安さを売りにしているお店やネットショップでは、物事と価値が分かっていない単に売るだけのお店だと割り切り安価でご購入されるか、説明だけ聞いてスルーされた方が賢明です。

説明もよく聞くと大した事は言ってなく、説得力はありませんから(そういうところにかぎって、やたら専門用語を使いプロっぽくみせます)。

弊社の含め、全国に点在している製造元や老舗と呼ばれる人形専門店は、派手な事をするよりも地道にお客様の信頼を得るという事、単に売ればいいでなく伝える事、お子様・お孫様の健やかな成長と幸せを願う事を大前提と心得ていますので、規模の大小関係なく現在も頑張って店を張られ、売り文句(セールストーク)ではなく、意味や言われ等を含め熱心に説明してくれますので。

インターネットという便利な道具が普及しましが、簡単にネットショップ等も開業する事が出来る様になりましたので、画像修正・画像補正した見た目に惑わされず、見知らぬ人が取って付けた様な言葉にも惑わされず、何を伝えようとしているのかを見極める目も必要となってきています。

「修理は出来ないと言われた」「写真と実物が違っていた」「問い合わせ先が分からい。あっても繋がらない」等々、様々なご相談を承りますが、一番多いのは「写真と違っていた」、次に「修理を断られた」というのが非常に多いのですが、「写真と違っていた」とご相談されても、残念ながら私にはどうする事もできませんし、修理が出来ない作りの物もありますので注意が必要です。

そうしたお店ほど有名ショッピングサイト等に加盟し、ポイント等をお付けお得感を出している様な気がしないでもないですが、私の知る限りでは優良専門店ほど自社サイトでの販売がほとんどですから。

実店舗もあり、名の通っている信用のあるお店であれば別ですが。。。

ちなみに弊社では、十七代目 人形の秀月 公式オンラインストアにて、オンラインストア限定モデルを販売しており、ショールーム展示品とはほとんど異なり、逆にショールーム展示品はオンラインストアでは販売しておりません。(一部を除く)

我々のお品は、大切なお子様・お孫様のお祝いのお品です。

(笑い顔) 


上記の事を踏まえ、お人形選びよりも先ずはお店選びを。

分からない事や疑問に思える事がありましたら、とにかく質問する事です。

モニターや写真で見比べても、色変わりや歪み等も出て実際に目で見ている様には見えませんし、良く見える様にと色補正・色修正されている物も多いのが現状ですし、流行りのAIや口コミ等にしても何処の誰が言ったか分からない様な無責任の言葉を鵜呑みにしてしまうのは大変危険ですから。

良いお雛様・五月人形選びの為にも、できればご家族皆さんでいろいろなお店をご覧になり、質問しながら皆さんで楽しいお雛様・五月人形選びをしていただきたいと思います。

贈っていただける御祖父母様とご一緒でしたら、年の功もあり物をご存知ですので、まず間違いのないものを助言していただけたり、お選びいただけると思いますので。

十七代目 人形の秀月は創業400年の製造元して、大切なお子様・お孫様の初節句のお祝いのお手伝いをさせていただくべく、昔から変わらず適正価格にてご案内させていただいております。

そして価格の違いは品質の違い、と思っていただければと思います。

こういう時代だからこそ、お子様・お孫様の為にとより良いお雛様・五月人形をお選びいただき、お祝いしていただきたく思い、あえてお聞き苦しい事を申し上げましたこと、ご理解いただければと思います。

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十七代目 人形の秀月は皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。

伝えたい日本の心 美しい伝統
創業400年 節句人形 製造元
人形師 甲冑師 十七代目 人形の秀月

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