秀月オリジナルの市松人形のご案内

こんにちは、人形の秀月 十七代目です。

母が制作する秀月オリジナルの市松人形ですが、現在は当ショールームのみのご案内となっている為、ホームページ等をご覧になりお気に召されたお客様より、直接ご来店されたりメールでやり取りさせていただいたりし、お選びいただいております。

昨年末には、埼玉県越谷市より秀月の市松人形をお気に召され、市松人形だけの為にご来店されたお客様もいらっしゃるほどで、いわば、そこに行かなければ手に入らないという貴重な秀月オリジナルの市松人形です。

『お雛様はその子の御守り』となり『市松人形はその子の身代わり』となるお人形で、それぞれ役割があります。

趣味として市松人形のみでお飾りされる方もいらっしゃいますが、基本的にお雛様と並んだ時にお雛様よりも目立つ様な事はない様にと、控えめながら上品に可愛らしくお雛様を引き立て、その子の身代わりとなり年中お飾りされていても大丈夫な様にと一体ずつ母が制作しております。

京都西陣の金襴や京友禅・縮緬・絞り等、母が自ら反物を厳選し採寸・裁断・裁縫・着せ付けまで、全てを行いますので時間も掛かってしまいますが、以前は内職さんの手を借りたりもしましたものの、現在は和裁の出来る方も少なくなってしまい、ほとんど一人でやる為に数も出来ません。

よって、量産品の市松人形とは異なり希少価値が出るというものです。

大きさも様々で、昔の様に25号や30号といった特大の市松人形は、現在ではほとんど制作しておりません。

これも時代の流れですが、小さくなったとはいえお着物の柄の出方やお顔の表情、お着物とお顔のバランスがありますので、お雛様同様に何でもコンパクトという事は無く、丁度よい大きさという物がありますので、その中で皆さん喜んで楽しみながら選ばれております。

もちろん、お雛様との大きさと合わせてですが、「他所だと市松人形自体がおいて無くて・・・」と、市松人形のみ秀月で選ばれる方も多いのですが、その場合はお雛様(お飾り)の大きさを測ってからをおススメしております。

肝心なお雛様よりも、大きくなり過ぎて目立ってしまってはならないので。。。

他には海外へのお土産として、海外の方がご自身用にと選ばれる方も増えております。

海外のお客様の場合、持っていかれるのに機内への持ち込みサイズかそうでないかで大きさが変わりますが、機内持ち込みサイズですと写真中央の様な可愛らしいミニ市松になり、今までの経験上、機内持ち込みサイズで選ばれる方はほとんどいらっしゃらず、通常の大きさの昔ながらの市松人形らしい市松人形を選ばれますね。

お顔は秀月のお顔で、昔ながらの「おさげ」の子。

「THE 市松人形」という子ですが、海外のお客様ですと市松人形=おさげという認識がある様で。

どんなお着物でも似合う定番の子ですね。

パーマの子ですと、元気が良さそうで活発な子という感じでしょうか。

同じ大きさの子達でも、お顔が変わり髪型を変え、お着物を変え様々な可愛らしい子が揃っております。

お着物が変われば表情も変りますね。

男性陣に好評な子は、2枚目の写真の絞りのお着物の子やリボンを付けた子ですね。

この子は抜群のバランスで、同じお顔なのに表情も抜群に可愛らしく、写真を撮ったら恥ずかしいのか少し目線を逸らしているところも可愛いですね。

偶然かもしれませんが、こうして表情が生まれ変わるんです。

そしてこちらは、同じパーマの子でも少し大きな子。

大きさによりお顔も異なりますので、少し優しい雰囲気になり、どこか色っぽさもある様な・・・

可愛いお顔ですね。。。同じお顔でもお着物が変われば必ず違う表情が出てきます。

大き目なつまみ細工の髪飾りを付け、少し落ち着いた雰囲気の子。

この子の立ち姿はこの様になり、少し大人の雰囲気も出てきますね。

黒いお着物も着こなせますので。

そして、私も意向で制作したおでこを出しているお顔。

人は、おでこから良い気を放ったり吸収したり、富士額の子は美人とも言われますし、美人で知的な方は皆さんおでこを出している方が多く縁起も良いお顔という事で、このおでこを出しているお顔は完全秀月オリジナルのお顔となります。

この子もお着物で表情もかわりますので、明るめのお着物だと美人顔が引き立ちますね。

この子はひとつ小さい子になりますが、活発で聡明な感じがする美人な子です。

赤いお着物にすると、お顔もポッと少し赤みを帯びて可愛らしさも出てきますね。

そして、さらに小さくなると・・・

ガラッと表情も変り、ほっぺたもぷっくりとして幸多き可愛らしいお顔で、多くの方の選ばれ嫁いでおります。

若干大きさも変れば表情も変りますし、コンパクトなお飾りに最適な大きさのミニ市松人形で、私どもは「ミニいちまさん」と呼んでおります。

この子は、少しおおきくなりましたが、よりふくよかな表情で、幸多きお顔です。

この様に様々な子が揃っており、とても紹介しきれない事と、やはり実物をご覧いただいた方がより可愛らしさも伝わるかと思います。

これら全て母の手作りですので、お人形の表情にも人柄が表れるんですね。

ひとつのお顔でも様々な表情を生み出すことが出来るのも製造元の強みであり、これが本来の人形専門店の姿です。

そして、製造元だからこそ、その子の良い表情を引き出す事が出来て、撮影する事が出来る訳です。

同じ様に見えるお顔でも、秀月オリジナルの要素がしっかりと埋め込まれている秀月オリジナルのお顔ですので、類似品にはご注意下さい。

流行りの名前旗も良いですが、お飾りの本質である『お雛様はその子の御守り』『市松人形はそのこの身代わり』として、名前旗のある場所に本来のお飾りの姿として秀月の市松人形をお飾りしていただければと思います。

他店で「市松人形は髪の毛が伸びますよ」と訳の分からない事を言っている販売員がいる様ですが、嫉妬心かそうした心寂しい人は置いておいて、可愛いお子さんの初節句のお祝いとして秀月の市松人形をお迎えください。

十七代目 人形の秀月は皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。

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