こんにちは、人形の秀月 十七代目です。
浜松市浜名区のS様より、浜松市中央区にお住いの可愛いお孫さんにと、豪華絢爛な秀月オリジナルのお雛様をお選びいただきました。
お母様と若奥様が早々からご来店されており、お人形が出揃うのを今か今かとお待ちになられ、オープン後に皆さんでご来店されお選びくださいました。
いろいろとご覧になられたかと思いますが、その中からお気に召され秀月をお選びいただける事は、本当にありがたい事です。
お選びいただいたお雛様は、十二単をより豪華に魅せる様にと、あえてお袖や裾の見える部分を厚くし豪華に映えさせた特徴的なお雛様。
お飾り台は間口は約75ｃｍ程ありますので、お人形はもうそれは立派な大きさです。
よく「小さいの」とおっしゃるお客様もいらっしゃいますが、果たしてそれが何センチのもを指しているか分かりませんが、ほど良いサイズ感というものがあり、お人形でも最もバランス良く綺麗に映える大きさというものがありますので、皆さんそうしたお飾りを選ばれていますね。
ネット等では「小型」や「コンパクト」という言葉が溢れていますが、その言葉に惑わされ皆さん同じかというと、そんな事はありませんのでご安心ください。
たとえば都内のマンションやアパート等の方でも、間口90ｃｍの三段飾りや間口80ｃｍ近くある親王飾りや収納箱飾り等を普通に選ばれておりますので。
こちらのお雛様は、豪華な金襴を惜しげもなく使用し、お色も最近流行りの白系ではなく、昔からの赤いお着物の女雛と濃い色の男雛。
これも「どこ行っても白いお雛様と木目の飾りばかり」とおっしゃるお客様が多いのですが、実はお客様自身はそこのこだわりではなく、昔ながらの『お雛様らしいお雛様』を探され選ばれることが多いですね。
一時の流行に惑わされず、しっかりとお子様の為にお選びいただく思いますので、お子様が大きくなられた時に流行が去ってしまっていたら・・・と考えると、「流行れば廃れる」という言葉があります様に、流行に左右されないお雛様をお選びいただきたいと切に思います。
こちらのお雛様は、もちろんお化粧にも工夫を凝らしてありますが、赤いお着物だとポッとお顔も少し赤みを帯びて可愛らしく映える様にとしてあります。
逆に白系のお着物の時は、写真で言えばレフ版と同じで白く飛び過ぎてしまいますので、予めお化粧で調整していきます。
言われなければ分からない様な何気ない事ですが、こうした事も老舗の技でお顔とのバランスですので。
二人を最も美しく映えさせる屏風は、金箔押しに金彩を使用した美しくも豪華な春を呼ぶ絢爛桜が描かれております。
これも、屏風が目立ちすぎる事無く、二人を最大限に引き立てる様にとバランスが取られておりますので。
こうしてご覧いただくと、多くの方が金屏風を選ばれる理由がお分かりになるかと。
お飾りの主役は、屏風ではなくお人形であるという事をお忘れなき様に。
そして、こちらのお飾り台も屏風も黒塗ではなく、もうワンランク上の溜塗がとても美しくお洒落で、さらに畳敷きとなっております。
雪洞も同じく溜塗が施され、ホヤにはしだれ桜が描かれ、薄っすらと金色のボカシがが入り可愛らしくも豪華な雪洞。
お花は紅梅白梅を使用し、お花自体は質の良い正絹で制作されております。
お道具は、この子達の場合は貝桶を使用し、小さな舞桜が描かれさりげなく可愛らしさもアピール。
ちなみに、殿と姫が座る親王台（しんのうだい）というお道具も、溜塗の豪華仕様になっており、見えない部分も手は抜いておりませんので。
こうして、ひとつのお飾りでもこれだけのストーリーがあり、そうして仕上げられたお飾りですが、S様も若奥様も大変喜んでお気に召され、お選びくださいました。
この子達も良いご家庭に嫁ぎ先が決まり、きっと喜んでいる事でしょう。
それ以上にモデルさんの様な若奥様とお子様に驚きました。。。
この度は秀月のお雛様をお選びいただき、誠にありがとうございました。
絢爛豪華なお雛様で、楽しい初節句をお祝い下さいね。
十七代目 人形の秀月は皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。
伝えたい日本の心 美しい伝統
人形師 甲冑師 十七代目 人形の秀月
