こんにちは、人形の秀月 十七代目です。
木目込み人形 伝統的工芸品 京刺繍 立雛。
あえて人形の背後に広めの空間を設け 、そこに梅の花を置くという大胆な方法を用い、見事なまでに立体感のあるお飾りとなっております。
実は、「この梅の花だけでも分けていただけますか?」とおっしゃられる方もいらっしゃるほど、見事な梅の花へと仕上げられておりますが、これも職人技ですね。
気品ある優しいお顔立ちに、派手さを抑えつつも華のある京刺繍が施され、優しく落ち着いた雰囲気で上品なお飾りへと仕上げられております。
現在では、入り目といって目が入った木目込み人形も多く出回っておりますが、私的にはやはり写真の昔ながらの『書き目』といって、職人が極細の面相筆で一本一本描かれた目の方を私は間違いなくおススメしております。
お顔のふくらみといい、お化粧、結髪、冠・・・どれをとっても美しく、それぞれの仕事がきちんとできバランスが取れて初めて優しく上品な表情となります。
京刺繍も、派手さはなくとも優しく雅やかで、よくご覧いただくと大変手が込んでいるのがお分かりになるかと思います。
殿も同じく、優しく凛とした表情で大変美しいもの。
色とりどりの桜の京刺繍が、どこか可愛らしさも感じますが、幼い可愛らしさではなく、どこか大人びた大人の可愛らしさを感じますね。
屏風は黒塗りの三方枠に 、深みのある金沢箔を使用する事で、梅の花や人形をよりいっそう引き立て、シンプルながらも屏風本来の役目を果たすべく、美しいお飾りへと仕上げられております。
それは、奥のある静かな美しさ。
これが屏風が引き立ち主張し過ぎてしまうと、どちらが主役か分からなくなってしまい人形と屏風が喧嘩してしまい、結果的に一番最初に屏風に目がいく様になってしまい、屏風を見ているのか人形を見ているのか分からなくなってしまいます。
木目込み人形は、通常の衣裳着人形とは異なる性質を持つものですので、心を落ち着かせじっくりご覧いただくと 、その奥深さに引き込まれるものです。
なんでもそうですが、良いものほど最初にパッと目を引くよりも、後からジワジワと良さが出てくるもので、お飾りする場所も和室であれば落ち着いた雰囲気で、洋間であれば洋の中に和の美しさが一段と引き立ちます。
またそれは、お子様自身が大きくなられた時に、その違いと価値が分かるもので、お子様が大きくなられてもずっとお飾りいただける様にと。
お子様の10年先20年先を見据えて。
見れば見るほどに奥の深い、280年の伝統技法を現代に受け継ぎ、木目込み人形発祥「上賀茂神社」認定、唯一の正統伝承者である真多呂作 木目込み人形。
同じ、歴史ある人形師として十七代目 人形の秀月は、真多呂作 木目込み人形 正規取扱店として皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。
伝えたい日本の心 美しい伝統
人形師 甲冑師 十七代目 人形の秀月