こんにちは、人形の秀月 十七代目です。
磐田市のE様より、袋井市にお住いの可愛いお孫さんへと秀月オリジナル 30号 着用兜 伊達政宗公をお選びいただきました。

実はE様、26年前から初節句は全て秀月でお選びいただいているお得意様で、この度お子さんがお生まれになったとの事で皆さんで元気よくご来店くださいました。
お母様は「うちは絶対秀月さんだでね」と、皆さんを引き連れお越しいただき、嬉しいお言葉までいただいて本当にありがたい事です。
こうした方々に秀月は支えられており、「なぜ秀月をお選びいただくか」というと高い安いではなく、信用・信頼だとつくづく思います。
稀に失敗し叱られたりもしますが、不思議と皆さん温かい叱り方で、そこからお得意様になったお客様も少なくありません。
本当にありがたい事です。
こちらの収納箱飾りは、間口64cmですが弊社で私が制作する着用兜は、兜鉢を30号という大きな兜鉢を使用し制作しておりますので、一般的にご覧にな着用兜より一回り以上大きく立派になります。
一般的には23号や25号となり、さらに阿古蛇形(あこだ型)の兜鉢を使用している場合がほとんどですので、阿古陀鉢は楕円形ですので見た目だけでも小さく見えてしまいます。
阿古陀鉢はシルエットは美しいので、使い方次第で美しい兜となりますが、私は大きな特に23号・25号・30号のいわゆる着用兜と言われる兜には不釣り合いですので使用しません。
収納箱は五月人形の場合は、間口が50cm~65cmがほとんどですので、その決められた間口の中で一番大きな兜が載る様にと制作しておりますので、見栄え良く立派に映える訳です。
初めてご来店いただくお客様はみなさん「わっ!兜大きい!!」と驚かれますので。
なにぶん大きな兜ですので、矧ぎ合わせ鉢だけでなく、素材を使い分け私が気合を入れ制作しておりますので、その一例として『秀月オリジナル 30号 着用兜制作中 徳川家康 伊達政宗』をこちらよりご覧ください。
E様の伊達政宗公は、あえて吹返しを大きくし、より見栄えのする様にと制作したもので、全体が美しい金色ですので、小札も金小札にし黒糸縅で渋く引き締まる様に。
吹返しは大きくしましたので、日本の伝統的文様である「タスキ獅子柄」に、周りにレザーを巻き、その上に金糸と蛇腹糸を巻き菊模様の止め金具で止め、さらに周りを金の覆輪で巻いてある伝統的な創りです。
そして、伊達家の家紋のひとつである「梅鉢」は、鋳物を使用し純金鍍金を施してありますので、大変美しく上品な梅鉢の家紋となります。
さらに裾や各所に牡丹等の飾金具を用いて装飾を施し、忍緒は昔ながらの錆朱の無双結びとし、古来より最も高貴な色とされる紫の袱紗(ふくさ)を使用しております。
背景には手描きの昇龍。

マッドなシルクサテン地に手描きの二匹の昇龍は、大変縁起も良く強さもありご好評いただく図柄ですね。

逆光で少しいろが変わってしまっていますが、二匹の龍はそれぞれ位置と色も変えてあり、手描きの良さである自然な柔らかさと勢いが感じられる様になっております。
こちらの龍は三本爪をしていますが、三本爪の龍は、発展、成長、商売繁盛、富財獲得等の象徴とされる大吉開運の龍となり、最も馴染み深く「地に足のついた」力を表すため、成長や身近な運気向上に繋がるとされています。
これが五本・四本となるとまた意味が変わってくるのですが、こうしたところにもしっかりと意味を持たせてありますので。
こうしたマッドなシルクサテンの背景に大きな金色の着用兜ですので、グッと兜が浮き出る様に映えてきますので、より豪華になってきます。
こうした事は、単に金と黒があり大きければ良いというものではなく、見え方のバランスもあり、それらのバランスが整う事により、ひとつのお飾りとして豪華に映えてきますので、なんでも兜を乗せれば良いのというものではありません。
ちなみに何気ない事ですが、こちらの兜で使用している金の覆輪ですが、小さな兜より太い覆輪を使用しておりますので、よりどっしりと映えてくる訳です。
こうした何気ない細かな事も私達にとっては普通の事で、基礎がしっかりと創り込まれておりますので、立派に末永くお飾りできますので。
そうした事もご存知でE様も「うちはずっと秀月さん」と言っていただけたのでしょう。
昔から必要な手間は惜しまず、どうすれば安価にできるかなどと質を落としたり、手抜きはせず黙々と制作しておりますので。
E様この度も、秀月オリジナル 30号 着用兜 伊達政宗公をお選びいただき、誠にありがとうございました。
護守護兜として、可愛いお子様、お孫様のご成長をしっかりとお見守りいたしますので。
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