こんにちは、人形の秀月 十七代目です。
東京 向島 料亭 千代田さんにて開催された向島芸者 千景さんの新年会『せんごく会』に参加させていただきました。

向島芸者の千景さんとは、もともととあるご縁で繋がっていたのですが、その後、何かとお世話になる事があり現在に至っております。
不思議なご縁でして。
という事で向島を歩く事も初めてでしたので、Googleマップを見ながら歩いていた筈ですが・・・迷子になりまして。
徒歩10分圏内を歩いている筈ですが、たどり着けなくて同じ道を通ったりして、思わず良き下町を堪能させていただき、住んでみたいなと思ったりも。
歩き疲れ、ちょっとひと休みをと喫茶店を探し「roca coffeeroasters」さんへたどり着きひと休み。

スタイリッシュな店内で、初めて見るメニューばかりでよく分かりませんでしたので「さっぱりしたコーヒーを」とお願いし、淹れていただきました。
写真の様に初めてのスタイルで、美味しくいただて出発です。
迷いながら歩いていると、偶然助け舟が来て連れて行っていただきました。

とても美しい店内で、ご挨拶させていただきお座敷に通されて宴の始まりです。

美味し料理をいただきながら、「お座敷で使う言葉のご紹介」という事で千景さんが簡単に説明してくださいます。
こうしたミニ講座をしていただくと助かりますね。
人形業界もただ売るだけではなく、こうして個々がそれぞれの意味をきちんと説明する事が大切で、ただ売ればいい的なやり方をしていれば、価値も下げ業界は衰退していく一方ですから。
「花柳界」
現代では、遊郭が無くなったことなどから、主に、芸妓(芸者)の世界を指して「花柳界」と言う。東京では以前は柳橋・芳町・新橋・赤坂・神楽坂・浅草を六花柳と呼んだが、柳橋花柳界が消滅した後は向島を加えた六つの花柳界を六花街と呼ぶようになった。
「置屋」
芸妓さんの所属する事務所で、芸能プロダクションの様なところ。置屋のおかあさんが芸者さんの教育、着物等の準備、仕事の手配等全てのお世話をする。芸者さん一人のみの置屋さんから何十人もの芸者衆が所属する大きな置屋もある。向島には現在40の置屋が存在している。
「芸者/半玉(はんぎょく)」
関東地方では芸妓を「芸者」、見習(京都でいう舞妓さん)を「半玉(はんぎょく)と呼ぶ。昔は見習いさんのお花代は一本(一人前)の芸妓さんの半分だったことから、この様に呼ぶようになった。京都以外の街では、風営法により18歳以上でないとこういったお酒の席に出ることは出来ず、18~23歳頃まで半玉として修業し、芸者になるというのが一般的である。現在、東京でも一番芸者の数が多いと言われている向島でも半玉は数名しかおらず、どの街でも半玉がいないというのが現状である。
「芸妓/舞妓(まいこ)」
京都では、団子を提供する水茶屋で働く茶立女(ちゃたておんな)が歌舞伎芝居を真似て三味線や踊りを披露するようになり、これが芸妓、舞妓の始まりとされている。舞妓は京都特有の呼び方で、通常、中学を卒業して15・16歳で住み込みで置屋さんにお世話になり、5~6年間舞妓として修業し、20歳頃に舞妓から芸妓へ袴替えをする。京都では、祇園・先斗町・上七軒・宮川町・祇園東の五つの花街があり、都おどりや鴨川おどりなどが有名。
「左褄を取る」
昔は芸妓になることをこういった。これは、芸妓が着る長い裾の着物の場合は、引きずらないように左手で褄を持って歩いたことによるが、なぜ右手でなく左手で褄を持つかというと、左褄を持つと、着物の合わせ目が逆になり、男性の利き手が入りにくくなることから、芸は売っても体は売りません。という芸者の心意気を表している。
これらはほんの一部ですが、この様に書かれた紙が配られ、簡単に説明していただけます。
芸者界や向島・料亭等の普及にも努められており、これがその道を生業とした方の覚悟と心意気でしょう。
思わず聞き入りながら、大変勉強になりました。
ということで宴が本格的に始まりました。
鳴り物の演奏
長唄「鶴亀」より

踊り
清元「青海波」より

と続いていき・・・獅子舞が。

パカッと口を開いた瞬間を・・・

昔はよく店に来て踊っていただきましたが、最近ではめっきり見かけなくなってしまいましたね。
久し振りに見る事が出来て良かったです。
ショールーム玄関に鎮座している獅子舞も、以前はピーヒャラ鳴り踊ってご存知の方には大変好評で、中には売ってくださいというお客様もいらっしゃいましたが、現在は壊れて踊らなくなってしまいましたので、修理していただけるところを探しております。
そして・・・

これは匂いを嗅がれていのでも、威されている訳でもなく、首元にご祝儀の1.000円札を挟んでありますので、それをくわえて・・・

悪いところを噛んでいただくとの事で、しっかり頭を噛んでいただきました。
少しは良くなるかもしれません。
といった事で、飲まずにウーロン茶と美味しい料理をいただきながら、隣の方にお声掛けしながらも終始緊張で固まりながらも楽しんでおりました。
太った自分の姿にも「何かが違う・・・」と思いながら。
そして、宴も終わに近づき最後に三本締めで皆さんのご多幸を願い記念写真も。

前列、向かって左から二番目の方がお世話になっている千景さん。
羽子板等でも「つまみ細工髪飾り」云々というのが出回っておりますが、こうした本物の髪飾りを知っていると、いかに本物との違いやあの作りであの値段と割高なのがお分かりになると思いますので、本物を知る事は大切です。

こちらは今回の皆さんで全国から総勢40名。
その前にも第一回で40名だったそうで、合計80名の大新年会となりました。
初めてのお座敷でしたので終始緊張しておりましたが、あっと言う間の2時間で皆さん楽しく大いに盛り上がっておられました。
普段は全く飲まないのでこうした席に参加させていただく事はまず無いのですが、みなさん場をわきまえていらっしゃるので伝統を重んじた楽しい会となり、大変勉強にもなりました。
こういう、良いお酒の飲み方って好きですね。
これも日本の古き良き伝統、また機会があれば「せんごく会」に参加させていただければと思います。
ご興味のある方は下記よりどうぞ。
向島 千景さんでは、現在芸者を募集されていますので、日本文化に興味があったり芸事に興味のある方は下記のインスタグラムをご覧ください。
向島芸者 千景さんのインスタグラムはこちらからご覧ください。
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