国重要無形民俗文化財 磐田市 見付天神 裸祭

こんにちは、人形の秀月 十七代目です。

今日明日と見付天神裸祭の御大祭で、お酒を納めさせていただきました。

小さな頃から参加させていただいていたお祭りですので毎年楽しみにしているのですが、ここ何年かは参加するよりも見る側にまわってしまいまして。

21時の各梯団出発の花火が上がると、気持ちはワクワクするのですが、同級生でも参加する仲間は徐々に少なくなってきて、ここ何年かは2人で参加していました。

昔は見付本通りも狭くて、擦れ合いの時には道幅ギュウギュウで力負けすると弾き飛ばされて出店に突っ込んでしまったり、激しい喧嘩になった時には警固の方々が、無敵の警固の提灯を持って全力で止にめに入る姿も格好良かったですね。

そういう意味では昔はとても激しく、ある意味「粋」なところもありました。

そんな伝統のあるお祭りですが、今日地元の会所開きでもあったので、午前中にお酒を納めさせていただきました。

お酒は、何かとお世話になっている見付本通りのマルナカ 大橋酒店さん。

父(十六代目)の頃からお世話になっております。

私は吞まないのでお酒の事は全く分かりませんので、女将に聞いて女将おススメの藤枝にある寛永13年(1636年)創業の静岡最古の酒蔵のひとつである、初亀醸造さんの初亀 プレミアムを。

(写真をお借りしました)

女将のおっしゃるお酒でしたら間違いありません。

こちらのお酒は、全国燗酒コンテスト 2021 最高金賞受賞酒で、兵庫県産山田錦を100% 使用し、吟醸酒と変わらぬ丁寧な手仕事で醸した贅沢な普通酒です。アル添酒らしいキレがありながら、山田錦由来の上品な甘みもきちんと感じられる逸品という事で。

いくつか種類がありましたが、お酒が全く分からない私は、その中でも縁起が良さそうなラベルで、女将直筆の手書きの熨斗。

開けてみたら実は美味しいお酒という事で、美味しく飲んでいただけたらと思います。

地元の梯団は東区で、町名は富士見町となり元門車(〆切)となります。

といってもなかなか分かりにくいかもしれませんが、一番最後の午前0時にほっかむりをして榊を持った団体がお堂に入る訳ですが、それが富士見町で〆切です。

すぐさまお堂を出て鳥居の下まで下がり、0時30分頃 神輿出御(おわたり)全ての灯が消され神輿が乱舞する裸を押し分けて外に出て暗闇の中、総社へ向かいます。

この時、神輿の後ろにお堂の中の裸全員が付いてきますので、神輿が通った瞬間に間に入り、全ての裸を止めて神輿が無地に総社に到着できる様にするという大役を仰せつかっています。

数十人の〆切で、坂から降りて来る裸を最初は榊で地面を叩きながら止めるのですが、降りて来る側は勢いがありますので、皆でスクラムを組んで何が何でも通さない様に必死で食い止めます。

真っ暗闇ですので見えませんが、先頭同士は結構な事になっていまして、がたいが良い人や祭り青年で特大の榊を持った人が先頭に立ち、第一波を止める訳です。

実は、ここが通(つう)の見どころですね。

昔はこの消灯の時に少しでも灯りが点いている(歩行者の懐中電灯やライターやスマホ等全て厳禁です)と、それがたとえ民家であっても乗り込んで消させたものです。

現在でもスマホの明かりがあろうものなら、容赦なく怒鳴られますのでご注意ください。

という事で無事にお酒も納めさせていただき、会所には中学時代の恩師や後輩であったり、姉の同級生の方であったりと知り合いも多く、ご挨拶等もさせていただき皆さんお元気で懐かしかったですね。

来年はダイエットをして、体を引き締めて参加したいと思います。

明日夜のご帰還が楽しみです。

これも伝えたい日本の心と美しい伝統ですね。

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伝えたい日本の心 美しい伝統
江戸時代初期から創業400年
人形師・甲冑師 十七代目 人形の秀月

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