神奈川県厚木市のI様は幅105cm七段飾りのスチール段

こんにちは、人形の秀月 十七代目です。

神奈川県厚木市のI様より、幅105cm七段飾りのスチール段のご注文をいただきました。

I様はホームページをご覧になり、30数年前のお雛様のスチール段のみが欲しいとの事でお電話いただきました。

現在では幅105cmという大きさもそうですが、七段飾りというもの自体が激減してしまっているので、こうしたスチール段にしても良質な物が手に入りづらくなってしまっています。

オークションやフリマサイトで探される方も多い様ですが、実際は何かしらの部品が無かったり、組み立て方の説明書が無かったりと何かと問題がある事が多いのですが、あくまで個人売買は最後まで自己責任にてお願いいたします。

その当時の雛段の製造元も廃業してしまっている事もあり、余計に手に入りづらいのですが、弊社では可能な限りほぼ同じ大きさのスチール段を手配させていただいております。

30数年前のお雛様というと、七段飾りで30万円・40万円・50万円が普通で現在の様に木製の雛段ではなくスチール段に毛氈ですので、いかにお人形にお金が掛けられていかかがよく分かります。

実際、当時のお雛様の修理もよく承りますが、お人形自体が大きく立派で豪華な金襴や箔押しされていたり、お顔の目が本物の義眼であったりと特注のものも多く、今でしたらとんでもない金額になるどころか、お金を出しても手に入らないお雛様が多いですね。

それでも価値が分からずお飾りされなくなっていたり、処分されてしまったりと・・・処分するのでしたら御守りと同じですので、お役目を終えたという事で、是非ご供養をお願いいいたします。

しかし、中にはI様の様に毎年お飾りされる方もいらっしゃいます。

せっかくご両親に買っていただいたお子様の御守りですから、2~3年とは言わず、お子様の為にも毎年お飾りしていただきたいと思います。

一年に一度、風を当てるつもりで。

お子様の為にと、お人形としても人形師としても、これほどの喜びに勝るものはありませんので。

日本の良き伝統、風習としていつまでも伝えていきたいですね。

I様この度は、誠にありがとうございました。

どうぞ、これからも末長くお飾りくださいね。

雛人形・五月人形の修理・リメイクにつきましてはこちらよりご覧ください。

十七代目 人形の秀月は皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。

伝えたい日本の心 美しい伝統
人形師 甲冑師 十七代目 人形の秀月

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