特注レクサスモデル着用兜を制作し、北米レクサスへと出発!

こんにちは、人形の秀月 十七代目です。

特注レクサスモデル着用兜を制作し、北米レクサスへと発送いたしました。

特注レクサスモデル着用兜を制作し、北米レクサスへと発送いたしました。

夏前にいつもの通り電通さんを通しご注文をいただき、先ずは部品の制作から始まり猛暑の中でコツコツと制作し始めました。

こうした兜も同じで、材料から全ての物が値上がりし、特に純金関係は急激に上がり続けているので、その時に金額を出しても関係なく更に値上がりますので恐ろしいものがありますが、これが本物の証ですのでこれからお節句の販売が始まってくる時期に、純金や金箔押しと言いながらも値下げ等して安売りをウリとしているところは、どんな金なのか分からないので警戒された方が無難ですね。

ましてや某国で作られたものとなると・・・これは実際にあったのですが、どの様な薬品が使われているかも分かりませんので、落ち着いて考えれば安さには理由があるというのもお分かりいただけるかと。

さて、今回も兜鉢の制作から始まり、手間を惜しまず質も落とす事無く、材料や金等といったどうしても上がってしまう物は事前に電通さんと相談し、日本の伝統として代表して行くものですので全てオールクリアで。

今回大きく変わったのは櫃です。

以前は着用兜用の兜櫃を制作し使用していたのですが、やはりこのご時世で制作が困難になってしまった為に、急遽別の櫃の代わりとなる収納箱をご用意させていただきました。

木製で光沢も美しい艶有りの塗りで、正面の三本の柱を金とし、それもただの金ではなく艶消しの金地に箔を散りばめた様なデザインで、高級感を持たせてあります。

ちなみにこちらの収納箱は、弊社でも五月飾りで屏風と弓太刀揃いを付け、秀月オリジナルとして使用いたします。

兜櫃も良いですが、こうした美しい収納箱を使用するのも、上品でどっしりとした安定感も出て兜が引き立ちますね。

兜以外に華美な装飾を施すよりも、本来の塗りを美しくすることで、より美しく兜が映えます。

やはり袱紗は、昔から高貴な色とされる古代紫が兜の邪魔をすることもなく、兜自体を高貴に映えさせますね。

忍緒(しのびお)も昔からの色で、私たちは錆朱(さびしゅ)と呼んでいて、一番しっくりとくる色です。

もちろん、赤や黒といった単色や、様々な色が混ざった忍緒がありますが、様々な色が入れば入るほど玩具っぽく見えてしまうので、私は昔ながらの単色が良いと思います。

兜本来に手間を掛けきちんと制作してあれば、袱紗や忍緒等に必要以上にお金を掛けなくともしっかりと美しく映えますので。

というよりも、お金を掛けるべきところを見定めておけば、華美な装飾に惑わされる事も無く、同じ金額でもより上質なお飾りをお選びいただけ、これはお雛様や羽子板・破魔弓でも同様ですので、必ず覚えておくとよろしいかと思います。

北米へ輸出は郵便局のEMSを使用しますので、万が一収納箱の中で踊ってしまっても大事な部分、特に純金鍍金部分に傷が付かない様にと、厳重に包んでいきます。

もちろん、箱の中にも厳重に詰め物をして動かない様にするのですが、ここで注意しなければならないのは厳重にし過ぎない事。

ぎゅうぎゅうに詰め物をしてしまうと、逆にそれがあるが為に余分な力が掛かってしまい、変形などの恐れもあるので基本は必要最低限で優しい梱包です。

海外への発送となると、重さで運賃が変わってきますので、やたら厳重にして重くなり過ぎては意味がありませんので。

ポイントを押さえ、必要最低限の優しい梱包で重量も増さない様に。

これも経験が物を言いますね。

全てを綺麗に梱包し、いざ郵便局員さんに集荷に来ていただくと赤い軽箱に一回では乗りきらなくて・・・二往復。

いつもならば私が直接郵便局に持ち込むのですが、今回は時間がありませんでしたので集荷をお願いした訳ですが、金額も運賃だけでもそれなりにしますので、局員さんも「これほどの物は初めてで・・・」と。

先日ヨーロッパに荷物を送りましたが、それに比べると運賃は安いかなと思います。

それでも海外への運賃は、もう少し何とか何とかならないかなと思いますし、日本と郵便事情も異なりますので郵便局からの配達が遅かったり届かなかったり、留守なら再配達はせず取りに行かねばならなかったり、サマータイムは長期休暇だったりと到着までドキドキするものですね。

EMSは随時荷物の状況が追跡できるので良いですが、基本的に日本を出てしまうと管轄はその国になるので、ああして欲しいこうして欲しい等は通用しなくなってしまい、単純に追跡できるだけで追跡できても日本からは何もできませんので。

なにがともあれ、今まで破損などもありませんでしたので無事に届く事を願い、お客様達にお喜びいただけたらと思います。

そして、日本の伝統や文化に関する物が某国で作られた物でなく、日本が世界に誇る職人が創り職人を守り、伝わり広がっていけば良いなと・・・400年の技を今に伝えるのも私の努めです。

いよいよ今期の小売りに向けショールーム作りが始まりました。

今期は11月17日(日)友引 10:00開店予定ですので、既に多くのお問い合わせをいただいておりますが、焦る気持ちを抑えもうしばらくお待ちくださいませ。

伝えたい日本の心 美しい伝統
人形師 甲冑師 十七代目 人形の秀月

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