こんにちは、人形の秀月 十七代目です。
浜松市天竜区二俣町のO様より、秀月オリジナルの徳川家康公の兜飾りをお選びいただきました。

O様は「いろいろなお店を見て来たけど、秀月さんのが一番綺麗」とおっしゃりお選びくださいました。
本当にありがたい事です。
お選びいただいた兜は、私が制作する秀月オリジナルの徳川家康公の兜。
お飾り自体の大きさは、間口30cm 奥行25cm 高さ50cmとコンパクトなお飾りとなりますが、主役となる兜は小さくならない様にとギリギリ乗る大き目な兜を乗せ、出来るだけ見栄えがする様にとしてあります。

これも製造元の強みで、お飾りとのバランスが合わなければその場で創り直し、お飾りを仕上げていきますので。
多くの方は、お飾り自体はコンパクトであっても、主役となる兜や鎧・子供大将は出来るだけ大きくし、見栄え良くされたい方が殆どです。
もちろん全体のバランスもありますが、そのバランスの中で大きく立派にされたいんですね。
私がお客様の立場でしたら、同じ事を思うでしょう。
という事で、こちらの徳川家康公の兜は一般的にこのサイズのお飾りですと5号~7号という大きさの兜が殆どの中で、大きく秀10号という大きさの兜を使用しておりますので迫力が違います。
金の覆輪自体も太くし、吹返しも大きくし葵の御紋も大きく、忍緒は黒の総角とし、袱紗は縮緬の紺地に波紋。
この袱紗の正面がキチッと菱形となり、少し前に垂れる位が丁度良い飾り方です。
兜だけでも十分なのですが、ちょっと賑やかにと弓太刀揃いも付けてみました。

家康公の象徴となる歯朶の葉の前立てですが、木彫金箔押でボリューム感といい迫力といい、プラスチック製の物等とは全く異なります。
もちろん、兜自体にもプラスチックは一切使用しておりませんので、そうした兜に合うとなると真鍮製の純金鍍金や、こうした木彫金箔押となる訳です。
こうした事にもしっかりとバランスを取ってありますので。
この木彫金箔押の歯朶の葉の前立てだけで、他所のプラスチック製の兜のみであれば3~5個買えてしまう程ですが、惜しげも無く使用していき、いわゆる製造直売(言い方が少し古いかもしれませんが・・・)ですので、質を落とすことなくお得にご案内来る訳です。
となると「製造元より安いっていったい・・・」と思ってしまいますが、それはそれぞれの商売のやり方ですので。
使用しているお飾り台は、足が高くなっておりますので棚等に直接置いても直置きではありませんので高級感が出ます。
コンパクトなお飾り程、少し高さを付けてあげると良く映えてきますので、これも綺麗なお飾りの仕方のポイントで板一枚でもかまいませんので、少し高さを付けてあげるとよろしいかと。
背景はエンジに金箔押しの丸が。
こちらはパッと見で日輪もしくは月と表現しますが、個人的には光背(光明)と思っていただければと思います。
これは金屏風も同じで、その物を引き立て神々しく映えますので、御祝い等では基本になりますね。
こうして仕上げられたお飾りですが、O様は大変お気に召され即決でお決めになられました。
そして、なによりも嬉しそうで、伝票を書いていただいている時も終始ニコニコされ本当に嬉しそうで、職人として「この仕事をしていて良かったな」と思う瞬間のひとつですね。
O様この度は、秀月オリジナル 徳川家康公の兜飾りを選びいただき誠にありがとうございました。
こちらのお飾りで、しっかりとお子様(お孫様)をお護りいたしますので、皆さんで楽しい端午の節句をお祝いくださいね。
画像・文章等無断転載禁止
十七代目 人形の秀月は皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。
伝えたい日本の心 美しい伝統
人形師 甲冑師 十七代目 人形の秀月